さよならオーリス (第2世代)

大学を卒業していよいよ新卒で働き始めるというときに、父は「新しい車でも買うかな」といい、これまで使っていたコンパクトカーを譲ってくれた。自動車教習所での車庫入れに苦労した覚えしかないペーパードライバーにとっては小回りが効くし、駐車も簡単な名車だった。就職直後はほぼ貯金がなかったので、乗れるまで乗ろうかと思っていたのだが、働き始めて数年経ったころになってディーラーの定期点検を受けたところウォーターポンプが故障していることがわかり、修理もできないということなので、いい頃合いだからと車を買い替えることにした。

父は機械に強く、昭和の人間らしく車への興味もひときわ強いので、ディスクブレーキのほうがいいだの、車体に対してこのくらいの排気量があったほうがいいだの、やっぱり泥除けとサイドバイザーは必要だ云々と言う。私も新車購入は初めての経験だったし、社用車を運転した経験から、ある程度の排気量がないと嫌だなあと思っていたし、ドラムブレーキはもってのほか。わからないなりの基準でカタログを見たところ予算に見合うものはオーリスしかなかったのでそれにした。アクアやプリウスと違ってトヨタ車でもあまりみない形の車であるのも特徴的で、よくよく調べれば欧州仕様とのこと。それに名前もいい。父の助言をもとに必要そうなオプションを付けていったら結構いい値段になってしまい、今の担当とも「オプション付け過ぎっすよw」「ですよね」みたいな話をした。

元来あまり出歩くほうではないので、10年償却と考えると1800ccガソリンエンジンはやり過ぎと思うかもしれないが、走行性能に困ったことはないし、かつてのコンパクトカーに乗っていたときのように車間を詰められることもない1。重心が低く高速道路での安定感もある。私が住んでいるところではあまり同型車を見ないので、ちょっとした優越感があったことも否定しないが、家族からは「お前の車にはなにも載らない」と言われることもしばしば。

カローラスポーツ (令和7年最新版)

そんなオーリスも乗り潰そうかなと思っていたら、今の担当から後継のカローラスポーツはどうですか?と提案があった。次の車はカローラになるだろうなと思っていたものの2、まだまだオーリスには乗れるので断っていたのだが、じきに生産の都合で注文できるときにしか注文できなくなり、取扱いが不定期になってしまった。

「新型が出れば検討しますよーハハハ」みたいなことを言いつつ、一時期は貯金を株式に回していたのもあり、それも言い訳にはしていたのだが、つい先日になって新型カローラスポーツを案内できるという話をされて、年数的にも下取り金額を考えても時期だと踏んだのですぐに注文した。なによりカローラは花冠(はなかんむり)の意で響きも意味もとてもよい。

試乗もさせてもらったのだが、車体感覚はオーリスと変わりないし、走行性能的にもすぐに慣れそうな感じだ。運転席を見ても順当な進化を感じさせる。オーリスに初めて乗ったときも進化しているなあと思ったが、いよいよ走るコンピュータじみてきて、もしかしたら衝突安全の機能に関して言えば、携帯電話に引けを取らない数の機能があるかもしれないと思えてくる。

かつてオーリスにあれやこれやとつけたオプションはほとんど純正品のコミコミになってしまっていた。担当曰く「安全規格満たすために全部入っちゃってるのであまり選ぶところないんですよ」とのこと。なるほど実際ほとんどなにかを選ぶことがなく、サビ止めとサイドバイザーを付けるくらいで終わってしまった。

ちょっと乗ってみて

納車当日も用事があって街をあちこち走り回っていた。これまでそうは言ってもガソリン車のほうがいいなあと思っていたが、ハイブリッド車は運転時のレスポンスがとてもいい。特に減速後の再加速は思った通りの動きだ。それによくないと思うくらいには静か。足回りの性能も向上したのか振動をあまり感じない。本当にガソリン満タンから700km走るの…?…うせやろ?

「一番気に入っているのは…」「なんです?」「名前だ」「ちょっと!?待って下さい、ここで運転はいけませんよ!ちょっと!ダメダメダメダメダメアッー!」

Footnotes

  1. 当時は運転技術が未熟だけだったかもしれないが。

  2. オーリスはカローラスポーツに統合されてしまった。