HOZANの精密ドライバー
前職や親の影響からか、工具もそれなりのものを使うようにしていて、HOZANの精密ドライバーもその中のひとつだ。これは自分で買ったものではなく謝礼としていただいたものだが、これを使うとたまにそのときのことを思い出す。
当時仲良くしていた人から「知り合いにとあるサービスを立ち上げたいと思っている人がいるのだが、職業柄助言できることがあると思うので、インタビューを受けてほしい」と言われ、謝礼も出るということだったので、チャットで1時間ほどのインタビューに応じた。
聞いてみれば内容としては「〇〇と〇〇を繋ぐためのサービスを作りたい」というごく市場が限られた後追いのパトロンサービスで、正直言って既存のサービスに対して優位性がなく、収益性も将来性もなくスケールもしないだろうという判断にしかならず、インタビューを始めて数分ですでに後悔し始めたのを覚えている。
それであっても謝礼分くらいにはなるように、技術的な課題、検討事項、競合の存在等、私が話せる限りの情報を伝えたところ、表向きのものかもしれないが、感謝の言葉とともに私の希望で謝礼としてAmazonの欲しいものリストからHOZANの精密ドライバーをいただいた。
事業計画
そして精密ドライバーをもらったことすら忘れたころになって、相手方から突然連絡が来て、「今度都内に来る予定があるなら会ってお話しませんか?」と打診を受けた。何を会ってまで話すことがあるのだろうか?あまりにも怪しすぎる。なにをしたいのかを聞いたらモニョモニョとした内容しか返ってこず、極めつけに「お会いしたときにお話したいと思います」なんて言うものだから不安しかない。どうも文章に興すことが憚れるような内容なのだろうか?
本能的にこれは距離を取らなければこれはヤられるし、下手すれば反社に巻き込まれるかもしれないと感じたので、「具体的な事業計画とかありますか?それ次第で考えさせてください」と返答したら「4月(2ヶ月後)には具体的な構想ができるのでお見せできると思います」と言ったきり、それから連絡はなかった。今考えれば何かの起業界隈のスタートアップだったのかもしれないし、自分を開発者として抱き込みたかったのかもしれないが真相はわからない。
信頼を得るということ
確かに構想だけあってもそれを実現できる人がいなければ成り立たない。なので手足となる人間を調達したい気持ちはわかるのだが、技術者なんぞは現実が見えているので、ビジネスをすることが目的になっている人の「金を転がしたい欲」という胡散臭さはすぐに感じ取ってしまう。結果的に早々に距離を取られておしまいか、こうした橋渡しがない限りは所属コミュニティの違いから出会うこともない。なので不器用でも自分の手を動かしてプロトタイプを見せてくるくらいの気概を見せてもらうか、現実的な落としどころを提示してもらわないと信じることすらできない。
個人的には下手の横好きでやっていたことの価値が認められて、それが自然とサービスや収益化に繋がることのほうが健全に見えるのだが、さまざまなものが溢れているこのごろでは、なかなかそうはならないので難しいところだ。