技術者倫理1とか作者は天才といった議論はさておき、つまらないことをしない。ここで「つまらないこと」とは、「新しい規則や法律が作られるような行為」を言う。
本来であればコミュニティの行動規範やモラルに沿って動いて、お互い承知や納得の上で活動すればいいのであって、規則や法律なんてものはないほうが自由な活動ができるのである2。ただ、それだと好き勝手をしたり他人に不利益を被らせたりする輩があらわれるので、そういったつまらないことをするわずかな人たちのために、悲しいかな、明言せざるを得なくなるのである。
なんとかゼリヤ
先日あったなんとかゼリヤの事件もこれに該当する。そもそも求められてもいないし3、黙ってやっていれば誰も咎めないことを再現性のある形で公開することはつまらないことだ。これまであえてやってこなかったことを個人の関心ごとを優先するがあまり、ハックや新しい価値の提供、権利などと言ってその行為の正当性を主張していれば、そのうち楽しい遊び場を壊してしまう。
先日同じようなことがXServer(エックスサーバー)でもあった。数日間だけ起動できるウェブサーバーが無料で提供され始めたら、スクリプトで自動更新をする仕組みを作る人がぽつぽつと確認できたが、次の日にはそのソースコードを公開する者が現れてしまった。こうなるともうつまらない。XServer側も多少こういった行為は織り込み済みだっただろうが、大衆化してしまうと対策せざるを得なくなってしまうのである。
同人活動
わかりやすい例は同人活動だ。公式に「やっていいですか?」なんて聞けば「ダメです」と答えるしかない。聞かれなければ黙認できたものの、つまらないことをする人のおかげで見逃されなくなり、お互いにいい思いができなくなってしまう4。
レギュレーションが定まっていることがあるべき姿であり、モラルであり、法であるという主張も理解はするが、そもそもお互いがそれでよかったのであるから、そんなことをしたところで義憤に駆られた人を含めて誰一人得をせず、自分がコミュニティを動かしたという自己効力感や満足感しか残らない。